不妊症について
不妊症とは、「特に病気の無い健康な男女が避妊をせずに子どもを望みながらも1年間、妊娠に至らない場合」と定義されており、なんらかの治療をしないとそれ以降に自然妊娠する可能性がほとんどないことです。しかし、世界中の人々を対象としたWHO(世界保健機構)では「女性の年齢が35歳以上であれば、6ヶ月の不妊期間が経過したあとは治療を開始することは認められる」と提唱されています。
晩婚化が進む日本の社会背景からも、不妊症が疑われる場合は早期に検査と治療を開始することが大切です。
不妊の原因は女性と男性の両方が考えられます。女性側によるものが約1/3、男性側によるものが約1/3、両方によるものが約1/3と言われており、決して女性だけに多いというものではありません。女性、男性両方の検査が必要です。
検査や採卵から胚移植にいたるまですべて女性の月経周期に合わせて行います。日常生活と不妊治療の両立はパートナー同士の協力が大切です。当院は皆様一人ひとりに寄り添った治療を進めさせていただきます。

不妊治療
当院で行っている治療はタイミング指導・人工授精・体外受精・顕微授精・受精卵(胚)凍結保存・卵子凍結保存・精子凍結保存・凍結融解胚移植などがあります。
当院では一人ひとりの状況に応じて、身体に負担の少ない治療からスタートします。妊娠が成立しない場合はステップアップ方式で高度生殖補助医療(ART:体外受精・顕微授精)まで進めていきます。検査結果により治療を進めさせていただきますが、治療を開始する際はご納得いただけるまでご説明します。
治療を開始する際に不妊の原因を調べる検査を行いますが、ほとんどに保険が適用されています。保険対象外の検査については行う際に十分に説明し、同意が得られてから行います。

高度生殖補助医療(ART:体外受精・顕微授精)における専門的な検査
- PGT-A(着床前受精卵染色体異数性検査) 詳しくはこちら
妊娠不成立や流産を繰り返す方は受精卵の染色体異常がある可能性があります。
正常な染色体をもつ受精卵を移植することで妊娠率の向上と流産率の低下が期待できます。
PGT-Aを行う施設は日本産科婦人科学会に認可された施設のみが安全に行うことができます。 - ERA / EMMA / ALICE検査 詳しくはこちら
子宮内膜が妊娠しやすい状態であるか遺伝子レベルで調べる検査。
- PRP療法 詳しくはこちら
PRP療法は再生医療の一つです。自分自身の血液由来の多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma)を用いた治療法で、PRPを子宮内に注入することで、PRPに含まれる様々な成長因子により子宮内膜の成長を促進させ、妊娠しやすい状態をつくります。
「正しい不妊治療についての勉強会」
当院の治療方針の詳細については、2カ月に1回土曜日に開催している『正しい不妊治療についての勉強会』で説明します。医師・看護師・胚培養士が、それぞれの部門について説明し、患者様の質問にお答えします。普段の診察ではなかなか質問できないことや疑問に思っていることを解決できる絶好の機会です。
当院に通院されたことのない方でも参加していただけます。ぜひご参加ください。
「予約システムの案内」をご覧いただき、「予約システム」からご予約ください。
ご不明な点は受付にお問い合わせください。