「お産の8割は全く問題なく、2割に何らかの異常が生ずる」と言われます。しかし異常のすべてを予測する事は不可能です。分娩中は刻々と状況が変化し、異常事態は突然やってきます。昭和40年ころと比較すると、お産の前後に赤ちゃんが死亡する率(厚労省統計「周産期死亡率」、その頃は100人の赤ちゃんのうち3~4人が死亡)は、現在約10分の1に減少し、お母さんの死亡や後遺症もずっと減っていますが、まだ100%安全なお産はあり得ません。
当院では分娩に伴う様々な危険や、生まれた新生児の問題に対処すべく、産婦人科常勤医師4名、産婦人科非常勤医師10名、新生児科非常勤医師2名にて危険を早期発見し、産科処置、緊急手術を迅速にできるように体制を整えております。
御本人様や御家族様において何か疑問がありましたら、外来通院中に医師に十分相談してください。また出産後、入院中の赤ちゃんは新生児科の専門医が診察をしますので、赤ちゃんについて質問のある方は、遠慮なく何でもお尋ねください。
定期健診
妊娠されている方は、下記のような間隔で定期的に妊婦健診を受診ください。 妊娠中の異常の早期発見につながります。
- 妊娠初期から24週(6か月)まで:4週間に1回
(多胎妊娠は2週間に1回) - 妊娠24週から35週(7~9か月)まで:2週間に1回
- 妊娠36週(10か月)~分娩予定日まで:1週間に1回
- 分娩予定日~出産まで:1週間に2回
- 妊婦健診での結果にて、上記間隔以外にも受診していただくことがあります。
- 定期的な妊婦健診以外に受診されるときは、受付でお申し出ください。
- 予定日を過ぎている場合は医師の指示に従ってください。
初診から産後までのスケジュール
初診から産後までの全体的なスケジュール表です。
出産準備について
- 書類
- 母子健康手帳、診察券、健康保険証、入院誓約書、分娩依頼書、
手術依頼書(帝王切開を受ける人のみ)、先天性代謝異常検査申込書 - 衣類
- パジャマ(授乳しやすいもの)、授乳用ブラジャー2~3枚、骨盤ベルト、産褥ショーツ
※パジャマはレンタル院内着(有料)もご用意しておりますので、スタッフにお声がけください。 - 日用品
- 生理用ナプキン(夜用)、
赤ちゃんが退院するときのお洋服、おくるみなど
その他、産褥用品の不足分は、院内でも販売していますので、ご利用ください。以下は病院で用意しています。
- スリッパ
- 産褥ショーツ:1枚
- 乳帯
- 体温計
- クリーンコットン:1箱
- 歯ブラシ
- 産褥パット(L):5枚
- 臍処置セット:1箱
- 産褥パット(M):10枚
- 直後パット(T字帯・腰まき)
入院の時期
- 1陣痛
- 陣痛の間隔が規則的に10分以内になった時。
- 2破水
- 生温かい水のような液が流れ出した時。(陣痛があっても、なくても)
- 3その他
- 出血が普通の生理の時より多いと思われた時。
腹部の激痛がある時。胎動がなくなった時など。
入院の方法
診療時間内は電話連絡のうえ来院し受付にお声掛けください。
診療時間外は電話連絡のうえ来院し正面玄関を入ってすぐ右側の、夜間・休日のインターホンを押してお知らせください。
ナースステーション内のスタッフが自動ドアを開けますので中にお入りいただき、2Fナースステーションまでお越しください。
- 氏名
- 診察券番号
- 初めてのお産か、それとも何回目か。
- 予定日(および次回受診日)
- 現在の状態 (陣痛が何分おきか、破水、出血の有無)
- 診察で医師から言われたこと。 (逆子、双胎、帝王切開予定…等)(および担当医師名)
- 家から病院までの時間